確定申告・所得税

iDeCoとは?iDeCo+・企業型DC・DBとの違いを整理

iDeCoとは?iDeCo+・企業型DC・DBとの違いを整理
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【この記事でわかること】
・iDeCo・iDeCo+・企業型DC・DB、4つの制度の違いが早見表でわかる
・私的年金と公的年金がどう違うのか、図でイメージできる
・当ブログの各制度の詳細記事へまとめてアクセスできる
・iDeCoの手数料が2027年1月から変わる件も確認できる

このブログでは、これまでiDeCoの掛金上限引き上げ、企業型DCのマッチング拠出、確定給付企業年金(DB)など、それぞれの制度の「改正点」を個別記事で取り上げてきました。ですが「そもそもiDeCoって何?」「iDeCo+と企業型DCって同じもの?」という一番の疑問に答える記事がありませんでした。

この記事では、元国税局職員の視点で、私的年金制度全体の見取り図を整理します。まずは「公的年金」と「私的年金」の違いから見ていきましょう。

🏢 年金は「3階建て」の構造

3階部分(企業年金と併用する場合は「4階」とも)

私的年金(任意加入)

DB・企業型DC・iDeCo・iDeCo+

← この記事のテーマ

2階部分

厚生年金(会社員・公務員)

1階部分

国民年金(基礎年金・全国民)

1・2階=公的年金(加入義務)。公的年金についてはこちらの記事で解説しています。
3階(4階)=私的年金(任意加入)。これが今回のテーマです。

出典:厚生労働省「私的年金制度の概要(企業年金、個人年金)」(「私的年金は、公的年金の上乗せの給付を保障する制度です」)

霧に包まれた朝の山の谷、年金制度の全体像をイメージした写真
ライオン
iDeCoとiDeCo+って名前が似てるけど、別物なの?
トラ
ベースはどちらも「加入者が掛金を出して運用する確定拠出型」で同じです。iDeCo+は、中小企業の従業員がiDeCoに加入する際、会社が掛金を上乗せしてくれる制度なんです

早見表:4つの制度をひと目で比較

私的年金の3階(4階)部分にあたる4つの制度を、実施主体・掛金負担・給付の決まり方で整理しました。

制度 実施主体 掛金負担 給付の決まり方 詳細記事
iDeCo(個人型DC)国民年金基金連合会加入者本人運用成績で変動(確定拠出)複数記事あり
iDeCo+(中小事業主掛金納付制度)国民年金基金連合会加入者本人+事業主上乗せ運用成績で変動(確定拠出)詳細記事
企業型DC(企業型確定拠出年金)事業主事業主(規約により加入者も上乗せ可)運用成績で変動(確定拠出)記事①記事②
DB(確定給付企業年金)事業主/企業年金基金原則事業主全額あらかじめ確定(確定給付)詳細記事

出典:厚生労働省「確定拠出年金制度の概要」厚生労働省「私的年金制度の概要(企業年金、個人年金)」

⚠️ 「簡易型DC」という言葉を聞いたことがある方へ
上の表の「企業型DC」には、以前「簡易型DC(簡易企業型年金)」と呼ばれていた中小企業向けの特例区分も含まれています。2026年4月1日、この「簡易型」という区分だけが廃止され、通常の企業型DCに統合されました。企業型DCという制度そのものがなくなったわけではありません。詳しくは簡易型DC廃止|企業型DCへ統合、2026年4月施行で解説しています。

なお、私的年金(3階部分)は上記の4制度がすべてではありません。代表的なものとして、以下のような制度もあります。

出典:厚生労働省「私的年金制度の概要(企業年金、個人年金)」

秋の公園の木製の橋、制度を渡り歩くようなイメージの写真

もっと詳しく:それぞれの制度の記事

気になる制度は、当ブログの個別記事でさらに深掘りしています。

1
確定給付企業年金(DB)とは?
給付額があらかじめ決まる、会社が運用リスクを負う企業年金
2
iDeCo+の届出、2026年4月に国基連へ一本化
中小企業がiDeCo+を導入する際の届出手続きが簡素化
3
企業型DCのマッチング拠出、2026年4月に上限撤廃
加入者が自分で上乗せ拠出できる「マッチング拠出」の制限緩和
4
簡易型DC廃止|企業型DCへ統合、2026年4月施行
中小企業向けの簡易な制度が、通常の企業型DCに統合
5
iDeCoの掛金上限、2026年12月から最大2.7倍に
拠出限度額の引き上げで、より多くの資産形成が可能に
6
iDeCo加入年齢、2026年12月から70歳未満に拡大
加入できる年齢の上限が引き上げられ、より長く積み立て可能に
7
iDeCoと退職金、同じ年に受け取ると控除はどうなる?
退職所得控除の重複調整をわかりやすく解説
8
iDeCoと退職金は何年空ける?2026年10年ルールを解説
受け取り順・間隔で変わる控除額のルールを整理
ライオン
iDeCoって手数料もかかるんだよね?
トラ
そうなんです。しかも2027年1月から、その手数料が15年ぶりに見直される予定なので、次の章で説明しますね

iDeCoの手数料が2027年1月から変わります

iDeCoに加入すると、国民年金基金連合会に対して手数料がかかります。この加入者手数料が、令和9(2027)年1月26日の口座引落し分(2026年12月分の掛金)から見直される予定です。物価・人件費の上昇を理由とした、15年ぶりの実質値上げです。

項目 現行 2027年1月26日引落分から
加入中の手数料(国民年金基金連合会分)105円/掛金拠出1回ごと120円/月

出典:iDeCo公式サイト(国民年金基金連合会)リーフレット「iDeCo 加入者に係る手数料を見直します」(新規加入時等手数料2,829円に変更はありません)

あわせて、企業型DCの資格を失った際に資産が自動移換された場合の管理手数料(国民年金基金連合会分+特定運営管理機関分の合計)も、月52円から月98円に、2026年4月1日からすでに変更されています(国民年金基金連合会分の管理手数料0円/月が新設され40円/月に、特定運営管理機関分も52円/月から58円/月に変更)。iDeCoのメインテーマではありませんが、転職時に手続きを放置すると自動移換されてしまう点とあわせて覚えておきたいポイントです。

💰 結局、毎月・年間いくらかかるの?(今までとこれから)

iDeCoの手数料は「①加入時(初回のみ)」「②毎月」の2段構えです。①は2,829円で変更ありません。②は運営管理機関(証券会社・銀行等)が手数料無料の場合の最低ラインで、今回の改定をはさんで次のように変わります。

区分 今まで(〜2026年12月分) これから(2027年1月分〜)
国民年金基金連合会分105円/拠出1回ごと120円/月
事務委託先金融機関(信託銀行)分66円/月66円/月(変更なし)
毎月の合計(目安)171円186円
年間の合計(目安)2,052円2,232円

運営管理機関(証券会社・銀行等)独自の手数料が別途上乗せされる場合もありますが、主要なネット証券・一部の銀行では運営管理機関分が無条件で0円になっているため、その場合は上記の表がそのまま実質の負担額の目安になります。金融機関を選ぶ際は、この「運営管理機関手数料が0円かどうか」を確認するのがポイントです。

崖の上の灯台と海岸線、将来を見据えて選ぶイメージの写真

✅ この記事のポイント

  • 年金は3階建て。1・2階は公的年金(加入義務)、3階(4階)がiDeCo・iDeCo+・企業型DC・DBなどの私的年金(任意加入)
  • iDeCo・iDeCo+は加入者本人が主体の確定拠出型、企業型DC・DBは会社が用意する企業年金
  • 掛金額が決まるのが確定拠出型(iDeCo・iDeCo+・企業型DC)、給付額が決まるのが確定給付型(DB)
  • iDeCoの加入者手数料は2027年1月26日引落分から105円/回→120円/月に。自動移換の管理手数料は2026年4月1日から月52円→月98円にすでに変更済み

まとめ:まずは自分がどの制度に加入しているか確認しよう

iDeCo・iDeCo+・企業型DC・DBは、名前は似ていても実施主体も掛金負担もまったく異なります。まずはこの記事の早見表で全体像をつかみ、気になる制度は個別記事でさらに詳しく確認してみてください。

自分で学ばないと、だれも教えてくれないからこのブログをきっかけに学ぼうと思っていただけると嬉しいです。

今後もiDeCo・企業年金の制度改正を継続してウォッチしていきます。

ライオントラ

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みるきー
みるきー
≫脱≪安定を求めし者
税務署・国税局に通算16年超勤務し、税務調査担当係長等を歴任。相続・贈与・譲渡といった資産税の実務にも精通。現在は民間企業へのキャリアチェンジも経験し、信託関係の事務に従事しています。「お金のことって、自分で学ばないと誰も教えてくれない」——そんな実感から、このブログを始めました。3人の子育てを経験しながら、育休も3回取得。転職・税金・子育てという、30代・40代がリアルに向き合うテーマを、むずかしい言葉を使わず、スキマ時間で読めるブログとしてお届けしています。【保有資格】1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)/宅地建物取引士/一種外務員資格/家族信託専門士
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