確定申告・所得税

【2026年度税制改正】基礎控除が最大104万円に引き上げ!103万の壁は178万円へ、手取りはいくら増える?

2026年度税制改正 103万の壁から178万円へ!基礎控除引き上げの記事アイキャッチ画像|ミルキー式MONEYSCHOOL
9a9313877@9

【この記事でわかること】
・2026年度税制改正で基礎控除がいくら引き上げられたか
・所得別の控除額と手取りへの影響(計算つき)
・元・国税局係長の目線で「本当に得する人・得しない人」をズバリ解説

静かな湖と山の反射―税制改正で家計に静かな変化が訪れる
給料が上がっているのに、手取りはなかなか増えない――そう感じている方は少なくないはずです。物価が上がり、社会保険料も年々じわじわ増え、「稼いでも使えるお金が増えない」というのが多くの家庭のリアルではないでしょうか。 そんな中、2026年度の税制改正で基礎控除が大幅に引き上げられました。「聞いたことはあるけど、自分にはどう関係するの?」という方のために、元・国税局係長として16年以上税務に携わった筆者が、わかりやすく解説します。
ライオン
基礎控除って名前は聞いたことあるけど、正直よくわからない…自分の手取りに関係あるの?

「103万の壁」はもう古い? 2年間で178万円まで引き上げ

2025年・2026年と2段階の税制改正で、給与収入にかかる所得税の課税最低限が大幅に動きました。

時期 課税最低限
(給与収入)
給与所得控除
(最低保障額)
基礎控除
(該当区分)
〜令和6年(旧制度) 103万円 55万円 48万円
令和7年分(2025年〜)
令和7年度税制改正
160万円 65万円 95万円
令和8・9年分(2026・2027年〜)
今回の改正
178万円 74万円(特例) 104万円

※課税最低限の計算:給与収入−給与所得控除−基礎控除=0。金額は所得区分による代表値。
出典:国税庁「令和8年4月 源泉所得税の改正のあらまし(PDF)

トラ
大いに関係あるよ!給与所得者なら全員が対象。2026年から10万円以上控除が増えて、所得税が確実に減るんだ。

🔍 そもそも基礎控除とは?誰でも使える「税金を減らすしくみ」

基礎控除とは、すべての人が無条件で使える所得控除のことです。 確定申告や年末調整で所得税を計算するとき、収入から差し引ける「控除」が複数あります。配偶者控除・扶養控除・医療費控除などは条件があるのに対し、基礎控除は合計所得が2,500万円以下なら誰でも使えるのが特徴です。 給与から天引きされている所得税は、この基礎控除を含む各種控除を差し引いた「課税所得」に対してかかっています。つまり、控除額が増えると課税所得が下がり、払う税金も少なくなるわけです。 国税庁の公式サイトでは「合計所得金額2,350万円以下の方に適用される基礎控除額が引き上げられます」と記載されています(参照:https://www.nta.go.jp/users/gensen/2026kiso/index.htm)。

📊 2026年度改正でどう変わった?控除額一覧

今回の改正のポイントは2つあります。 **① 基礎控除の本則が62万円に引き上げ(令和8年度改正)** これまで旧制度(〜令和6年)では基礎控除は最大48万円でした。令和7年度(2025年)に58万円に引き上げられ、今回の令和8年度(2026年)改正で本則が62万円に引き上げ(旧制度比+14万円)となりました。 **② 合計所得489万円以下(給与収入665万円以下目安)の方には「特例上乗せ」あり** 子育て世帯や低所得層をさらに支援するため、所得水準に応じた特例上乗せが設けられました。
合計所得金額 給与収入目安 旧制度(〜令和6年) 令和8・9年分(新) 旧制度比増加額
489万円以下 〜665万円以下 48万円 104万円(特例上乗せ含む) +56万円
489万円超〜655万円以下 665万円超〜850万円以下 48万円 67万円(特例上乗せ含む) +19万円
655万円超〜2,350万円以下 850万円超〜2,545万円以下 48万円 62万円(本則) +14万円
2,350万円超〜2,400万円以下 32万円 32万円(変更なし) ±0
2,400万円超〜2,500万円以下 16万円 16万円(変更なし) ±0
2,500万円超 0円 0円(変更なし) ±0
国税庁の案内によれば、この特例は物価上昇に対応するための時限的措置という位置づけですが、今後も物価動向に連動して見直される仕組みが設けられました。
緑の森に光が差し込む―家計に明るい光がさす2026年の税制改正
ライオン
年収400万円くらいの人は、合計所得が489万円以下になるの?ということは104万円が使えるってこと?
トラ
そうなるね。給与収入400万円なら給与所得控除を引いた後の合計所得は約280万円前後(132万超〜336万以下)になるから、基礎控除104万円が適用されて、大きく得するよ!

💰 実際に手取りはいくら増える?年収別シミュレーション

「控除が増える」と言われても、実際の手取りがどれくらい変わるかが気になるところですよね。所得税率(5〜45%の累進課税)は収入によって変わるため、控除額が同じでも税額の減り方が異なります。 以下は、給与収入ベースのおおよその試算です(社会保険料控除・給与所得控除・扶養なし・基礎控除のみの変化分を単純計算)。
給与収入の目安 令和8・9年分の基礎控除 旧制度比の控除増加 所得税の年間減少額(目安)
〜206万円 104万円(合計所得132万以下) +56万円 約28,000円(税率5%)
206万〜475万円 104万円(合計所得132万超〜336万以下) +56万円 約28,000〜56,000円(税率5〜10%)
475万〜665万円 104万円(合計所得336万超〜489万以下) +56万円 約56,000〜112,000円(税率10〜20%)
665万〜850万円 67万円(合計所得489万超〜655万以下) +19万円 約38,000円(税率20%)
850万〜2,545万円 62万円(合計所得655万超〜2,350万以下) +14万円 約28,000〜46,000円(税率20〜33%)

※節税額の目安は国税庁 No.2260 所得税の税率をもとに試算。住民税・社会保険料の変動は含まない。

また、会社員の場合は年末調整で自動的に反映されます。個人事業主・フリーランスの方は確定申告で申告する際に適用されます。特別な手続きは不要です。
ライオン
年収400万円台だと5万円以上得するってこと?何か手続きが必要なの?
トラ
会社員なら年末調整で自動的に反映されるから手続き不要!気づいたら手取りが増えてた、というパターンだね。
穏やかな海の夜明け―2026年から家計に穏やかな変化が訪れる

✅ まとめ:2026年度の基礎控除引き上げ、あなたへの影響は?

2026年度税制改正による基礎控除の引き上げは、特に年収200万〜650万円の方にとって、数万円単位の手取り増につながる改正です。 高所得者(年収が高く合計所得が655万円超の方)でも14万円の基礎控除増加が適用されるため、所得税の減少効果は全員にあります。さらに、今回から物価動向に連動して控除額が見直される仕組みが導入されたことは、将来的にも家計にプラスになる可能性を秘めています。 「知らなかった」では損をする税務の話、これからも一緒に学んでいきましょう。 次回は「相続土地国庫帰属制度の見直し」について解説予定です。財務省が2026年6月、国が引き取った相続土地の売却価格を評価額の最大93%引き下げる方針を示しました(読売新聞・共同通信2026年6月17日。下限は評価額の7%)。「相続した土地をどうしても手放したい」という方に朗報かもしれません。お楽しみに!

✅ この記事のポイント

  • 基礎控除の本則は48万円→62万円に引き上げ(全員対象。さらに特例上乗せあり)
  • 合計所得489万円以下(年収目安600万円以下)は特例上乗せで最大104万円
  • 年収400万円台なら所得税だけで年間約56,000円の節税効果(住民税も別途軽減)
  • 会社員は年末調整で自動適用・手続き不要
  • 今後は物価連動で控除額が見直される新しい仕組みが導入された
ライオントラ

最後まで読んでくれてありがとう

資料集めやサーバー代など、ブログ作成には費用がかかっています。応援していただいた分は、次の記事づくりに大切に使わせていただきます。またブログに遊びに来てくださいね。

応援する

【免責事項】

本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の個人・法人に対する税務・法律・社会保険上のアドバイスではありません。記載内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本記事を参考にした判断・行動による損害について当サイトは責任を負いかねます。個別の判断・手続きについては、税理士・社会保険労務士・弁護士・ファイナンシャルプランナーなど各分野の専門家にご相談ください。記載内容は2026年6月時点の情報に基づいており、法改正・制度改正等により変更となる場合があります。

Xからの読者コメントをお待ちしています。
ブログ更新の励みになります!
ABOUT ME
みるきー
みるきー
≫脱≪安定を求めし者
税務署・国税局に通算16年超勤務し、税務調査担当係長等を歴任。相続・贈与・譲渡といった資産税の実務にも精通。現在は民間企業へのキャリアチェンジも経験し、信託関係の事務に従事しています。「お金のことって、自分で学ばないと誰も教えてくれない」——そんな実感から、このブログを始めました。3人の子育てを経験しながら、育休も3回取得。転職・税金・子育てという、30代・40代がリアルに向き合うテーマを、むずかしい言葉を使わず、スキマ時間で読めるブログとしてお届けしています。【保有資格】1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)/宅地建物取引士/一種外務員資格/家族信託専門士
記事URLをコピーしました